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カテゴリ:旅ムサ2019( 10 )

旅ムサin柳津【やないづの家宝展】⓵

こんにちは。旅ムサin柳津【やないづの家宝展】です!
私たち柳津のメンバー四人は、8/1〜8/11の11日間、福島県柳津町に滞在し、柳津の民家を訪問し、「家宝」についてお話を伺い、それを元に公開制作を行いました。
制作した作品は、9/21から斎藤清美術館で展示されます。

少し時間が経ってしまいましたが、その様子を紹介していきます。
まずは、私たちが滞在した柳津がどんなところなのか、紹介します!




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柳津は、福島の会津若松から電車で一時間ほど行ったところにある
奥会津の小さな町です。
赤べこの発祥地として知られています。
崖の上のお寺は赤べこ発祥の、円蔵寺。柳津を見守るように佇んでいます。



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町には只見川という大きな川がゆったりと流れています。
赤い大きな橋が特徴的です。





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 円蔵寺。1200年の歴史があるお寺です。柳津はこの円蔵寺を中心に栄えた町です。
  今でこそ静かなのんびりした町ですが、昔は参拝客で大賑わいだったそう。
参拝客が宿泊する宿坊もありました。
宿坊は、今では旅館やレストランに姿を変え、ひっそりと息づいています。



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400年以上の間、柳津に脈々と受け継がれた微細彫刻。
小さな小さな仏様を職人さんが一体一体彫っています。
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銀杏や、もみ殻の中に佇む仏様もいて、その技術には息を飲むものがあります。
柳津をまわっていると、お店や民家などいろんなところに微細彫刻がひっそりとあり、
今でも、信仰や文化が町民の中に根付く町だと感じます。




そんな長い歴史を今でも受け継ぐ柳津に、
戦後活躍した、斎藤清という版画家が晩年暮らしていました。
柳津にはその作品を扱う「斎藤清美術館」と
斎藤清が実際に暮らしてたお家、「アトリエ館」があります。


そのアトリエ館に、私たち四人は11日間滞在させてもらいました!
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美術館は、活動の拠点です!ここで公開制作を行いました。



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初日には柳津の土で土器を作らせてもらい、
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後日、柳津の小学生たちとその土器を焼きました。
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焼いたマシュマロを私たち学生にくれたり、
元気でとっても優しい小学生たちばかりでした。


素敵な文化と優しい温かい人たちの住む柳津に、どんな「家宝」があるのでしょう?
民家への取材の様子はまた次のブログに紹介します!




文・阿部穂香
写真・阿部穂香 光井千桜

by tabimusa | 2019-08-19 14:28 | 旅ムサ2019 | Comments(0)

旅ムサin鳥取 終えて 始まり



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帰京。

人工的な暑さに気が滅入りそう。


鳥取も暑かったけど、ちょっとちがう暑さだったな。
見渡せばいつもきれいな山が見えて、東京で蓄積された邪心が浄化されていく

空も植物も海も、みんな鮮やかでのびのびとしているようでした。透き通っていて、輝いてる。





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鳥取の人たちも、キラキラとした自然のなかで生きているからか、みんな明るくて、やさしくて、あたたかい。





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制作をしていくなかで、博物館に来る人たちの多く、特に子どもたちは、夏休みだし博物館に行こう、みたいに "遊びにきてる" んだなと感じました。




絵が好きな子も、そうじゃない子も、「なにしてるの?」って話しかけてくれたり。

保護者の方も、地域の方々も、興味をもって見てくださっていたり。



思ってたよりも、たくさんの人に来てもらえたかな、という印象です。


東京から来たよくわからない集団が、まさかまさかの博物館の展示室という、超神聖な場所で絵の具をぶちまけてるんだから、まあ気になって当然か。




でも、それだけ身近に博物館があって、美術や自然科学に触れ合う機会が多いんだなと思います。

きっと博物館の方々の宣伝や企画、展示の努力があってこその結果。

ちょっと羨ましいな。






個人的には、休憩スペースや応接室前の表示が美しい45度カットのキャプションだったところに小さな感動を覚えました。






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実は、初めての人にたくさん会う旅ムサステイに行くのがちょっと怖いなと思ってて……そんな状態で鳥取に行ったからか、なおさらやさしさが心に染みて、申し訳なくなるくらい。


自分も応えなきゃ、と必死にもがいてみたけれど、まだまだやり残したことばかりです。




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でも、行く前は憂うつだった心が、帰る頃にこんなにほんわかしてるのは、鳥取の方々と、この旅ムサメンバーに出会えたおかげです。



素敵な人に囲まれて過ごした夢のような時間。




こんなに短時間で自分を解放したのは久しぶり。
どんどん自由奔放になっていって、みんなはびっくりしたかもな…






それぞれが、滞在を終えて、新たな課題ややりたいことを見つけつつあります。

滞在中の出来事すべてが、わたしたちだけでなく、出会った人たちみんなの糧になれば幸いです。





わたしはまた鳥取で夏を過ごしたいな!!



鳥取の皆さん、ありがとう。
また会いましょう!会いに行きます。






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写真・文 / 塚本
イラスト原画 / 丸山
イラスト編集 / 塚本


by tabimusa | 2019-07-31 11:33 | 旅ムサ2019 | Comments(0)

旅ムサin鳥取 7〜8日目



楽しかった鳥取での生活も、終盤を迎えます。


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制作はラストスパート。今回は作品を長期間展示してもらえる機会なので、納得できる状態まで持っていきたいところだけれど……やはり私たちにとっては現地の人々との交流が何より大切。「ここでしかできないこと」をやりつくしたい。そんな気持ちで、残された時間を過ごしていました。




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自然教室に通う小学生のみなさんがやってきて、何をメモしているのかと思いきや、私たちのキャラクターをスケッチしてくれていました。「この花、なーんか面白い!」

こういった素直な感性を目の当たりにすると、いやいや、子どもに負けてられないぞと、身を奮い立たせられます。


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子どもたちに一度でも絵の具を渡してしまえば、それはもう大変なことになります。絵の具を驚くほどふんだんに使い、紙は一気に、よく分からない魅力的なもので埋めつくされていきます。大人としてある程度のところでセーブしなければならないのは分かっているけれど……元気いっぱいに表現する姿を見ていると、ああ、こうやればいいんだなと、また自分の制作に戻りたくなったり。作業に行き詰まっているとき、子どもに気づかされることは本当に多いです。




最終日は午前と午後の2回に分けて、対話型鑑賞を行いました。

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参加者は大人の方々が多かったため、落ち着いた雰囲気の中、お互いの思ったことを話し合いながら、刺激を受け合うことができました。同じ展示室でワークショップを行っていた方々も、数名参加してくださいました。



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制作場所は痕跡として残したままの状態にし、作品と一緒に、825日まで展示されます。


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帰りは、丁度宿泊施設に向かう道のりで行われていたお祭りの屋台で、ご飯を食べてきました。


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どこまでも、温かく、優しい人達ばかり。

メンバー全員、ひたすら、帰りたくないと口々に言っていました。



鳥取の人々、自然、街、文化に囲まれた素敵な1週間。

学芸員の佐藤さまをはじめ、鳥取県立博物館の関係者の方々にお世話になり、充実した時間を過ごすことができました。心より感謝申し上げます。ありがとうございました。




写真井下、塚本、蜂須

井下


by tabimusa | 2019-07-28 09:00 | 旅ムサ2019 | Comments(0)

たびムサin奄美大島 黒板ジャック 7.25-7.26

奄美大島に着いてから5日間が経ちました。ついに黒板ジャックの製作が始まります。

まずは赤徳小学校にて。初めての黒板ジャックに緊張しながらも、全力で描ききりました。
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翌日、円小学校での作品:
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観光を楽しみながら、あと二校での黒板ジャックも頑張りたいと思います!

by tabimusa | 2019-07-26 22:14 | 旅ムサ2019 | Comments(0)

旅するムサビin東御市立袮津小学校


こんにちは。今回の企画の代表を務めさせて頂きました、武蔵野美術大学2年の井下紗希です。

今月の初め、34日で長野に宿泊し、東御市立祢津小学校、上田市立東塩田中学校にて授業内ワークショップを行ってきました。




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1日目は、東御市立祢津小学校。

対象は1年生全2クラス。午前中の14時間目をお借りして行いました。


今回のワークショップで扱ったのは、こちらのロール紙です。

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素材は、トイレットペーパー。

耐水性のある染料インクやアクリル絵具を染み込ませ乾かすことで、素敵な色合いの紙が出来上がります。


今回は私たち学生で手分けして染め、このロール紙を100個程度用意し持ち込みました。

こちらは準備風景です。

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全体の活動内容としては、

1時間目 造形遊び

2時間目 ダンスの為の衣装づくり

3時間目 作った衣装の対話型鑑賞、ダンスの練習

4時間目 鑑賞会を兼ねたダンスパーティー

という流れで進めていきます。




いよいよ本番開始です。まずは造形遊び。

「ロールペーパーを使って、自由に遊んでみよう!」

色とりどりに染まったロール紙に、興味津々の子供たち。

初めのうちは学生が「こうしてみたらどうかな?」という提案をしたりもします。

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紙をたくさん引き出したり、転がしてみたり……

「あっちではあんなことやってる!」友達のしていることを真似してみたり。

自由に遊ぶという課題に対しどうすれば良いのか、一人一人が模索し始めます。

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「上にかけちゃおう!」

紐をめがけ、ロールペーパーごと投げかけ始める子どもたち。

事前に教室の端から端までビニール紐をかけておくことで、上下の空間も利用して遊べるようにしました。

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「僕たちはゾンビ。」

「今度はあっちで遊ぼう!」

開始早々10分にして、遊びは私たちの想像を超え、みるみるうちにヒートアップしていきます。

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「そろそろ終わりです。気づいた人はバンザイしてこちらを見てね!」

子どもたちは想像以上に熱中しており、終了の合図をかけるのに、声が届かず苦戦してしまいました。(時間を長く取りすぎてしまったことが反省点のうちのひとつ。)


次の活動に移るため、散らかったロールペーパーを前に寄せ集めてスペースをつくります。


ここで、今回のダンスパーティーのテーマを発表。

「これからミノムシダンスパーティーをやるよ!みんなで衣装をつくろう!」

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ここからは衣装作り。

米袋でつくられた洋服の型に、ロール紙などを貼り付けて作っていきます。

その行為が蓑虫のようであることから、今回のテーマを設定しました。


ハサミやのり、ボンドを使用して、紙を切ったり貼ったりしていきます。

学校側で、余っていたお花紙も用意して頂きました。

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普段使い慣れていないボンドを使用するときや、難しい手先の作業などは、学生たちでサポートしていきます。


担任の先生も参戦

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それぞれ個性豊かな衣装が出来上がったところで、体育館に移動します。


6つのグループに分かれ、学生一人一人が各班について活動をリードしていきます。

初めは一人一人の衣装を鑑賞し、そこからどんな動きができそうか、といった案を出し合います。それをもとに振りつけを考え、1分程度にカットした曲に合わせてダンスの練習を行うという内容です。


ここが今回の山場であり、挑戦でした。

対象は小学1年生。果たして上手くいくかどうか。

少人数の児童をまとめてこのような活動をすることは、私たちにとって初めての経験でした。


順調に進む班もあれば、鑑賞をやりたくないという意見が出たりしてなかなかまとまらない班も。

「あっちの班はもうダンスの練習してる……!頑張らないと!」

学生一人一人、焦燥感にかられながらも全力でチームをまとめ、なんとかダンスというかたちまで運んでいきました。




ダンス練習が終わったところで、2時間目まで活動をしていた教室に戻ります。

先程とは一変し、そこは素敵なダンスパーティーの会場となっていました。


私たちが体育館で練習をしている間に、関係者の方々が、照明、音響、スクリーンなどの機材、ステージ等々、全面的に準備をしてくださいました。造形遊びの痕跡を残した、素晴らしい会場となっています。


スクリーンには今までの制作風景の写真をスライドショーで流します。

MC担当にマイクを受け渡し、ダンスパーティースタート!

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初めは各グループごとの発表です。

こちらの班は、それぞれの衣装のテーマに合わせたダンスを一人ずつ前に出てきて踊り、最後は手を繋いでウェーブ。

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こちらの班は、同じ動きをしたいという意見が多く出たそうです。「衣装の後ろを頑張った!」という子が多かったため、後ろ側もしっかりと披露。

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5つグループの発表を終え、ラストはこちらの班。男の子たちはゾンビやお化けをイメージしたキョンシーダンスを踊り、女の子たちはお姫様のような可愛らしい衣装に合わせたダンスを踊りました。

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最後は皆んなで、USAの曲に合わせて一斉にダンスを踊ります。こちらは担任の先生が主導となり盛り上げてくださいました。

予想していなかったアンコールのリクエストもあり、会場はさらに大盛況。


子どもたちの圧倒的な熱狂ぶりに、私たちも驚かされます。

児童の心をここまで惹きつけ、夢中にさせられるだなんて、本当に素晴らしいお力だと思いました。

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記念写真も撮影して頂きました。

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最後は全員でお片付け。使い終わったロール紙を箱に回収していきます。

今回は紙の中でも、トイレットペーパーという非常に身近な素材を扱ったので、普段は大切にしなければいけない貴重な資源であるということを全体で伝えました。


活動を終え、その後は給食も一緒に食べることができました。制作やダンス練習で仲良くなった子達とお喋りをし、別れが少し寂しくなってしまいました。




今回身にしみて感じたことは、子どもたちは計り知れない力を持っているということ。

そして私たち大人が何も言わなくても、一人一人が全員、「表現したいもの」をしっかり持っているということです。これって当たり前だけれど、凄い。

それらを潰さず、いかに引き出し、活動を楽しんでもらうか考えることが、ワークショップにおける私たちの役目なのだと、改めて実感しました。

準備はとても大変でしたが、当日児童の皆さんが生き生きと活動に取り組んでくれている姿を見て、パワーをもらいました。美大生も負けてられない……



反省点は多々ありますが、学生一人一人にとって、学ぶべきことが沢山あり、貴重な経験となりました。事前準備や話し合いの進め方、当日の動き、それを学校という場所で行うということ、指導の仕方……考えなければいけないことは山積みで、今も思考を整理しきれていません。

教授の三澤先生からは、このような活動を行うには経験が何より重要だとのお言葉。これからも、より場数を踏んでいくことが最も大切なのだと思いました。



祢津小学校一年生の児童の皆さん。春原先生をはじめとする学校の先生方や、東御市役所の方々。

長野の旅ムサにおいて一連の企画をサポートしてくださっている、丸山晩霞記念館学芸員の佐藤聡史様。内容や進行について沢山のアドバイスをしてくださった三澤一実教授。

全ての関係者の方々のご協力なしに、今回のワークショップは成り立ちませんでした。

心より感謝申し上げます。ありがとうございました。




撮影:三澤先生


参加した学生

井下、浮嶌 、石川、上松、カン、鈴川



当日夜、活動の様子をNHK長野放送のニュースにて取り上げて頂きました。

その他、新聞等のメディアからも取材をお受けしています。






















by tabimusa | 2019-03-30 09:00 | 旅ムサ2019 | Comments(0)

旅するムサビin杉並区立荻窪中学校

2019年2月16日(土)



杉並区立荻窪中学校にて、対話型鑑賞の授業を行ってきました。

企画の代表を務めさせて頂きました、武蔵美術大学2年の井下紗希です。


こちらの中学校では、毎月土曜日に特別授業が行われており、今月はテーマが「文化芸術」ということでお声をかけて頂きました。

対象は3年生の全3クラス。午前中の1~3時間目をお借りしています。授業は各クラスごとに行いました。


今回3時間を通して活躍したのは、こちらの掲示です。

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(制作者:鈴木)

旅ムサの対話型鑑賞で重要とされる4つの目標、「見る」「話す」「聞く」「広げる」の文字を大きく表示し視覚化することで、より強く目標を意識しながら鑑賞に取り組んでもらおうという狙いがあります。

美大生の力を発揮したデザインに、生徒の皆さんからも「すごい!」などと、嬉しい声がちらほら。

この掲示は、同じメンバーで行った八王子特別支援学校の授業でも使用しました。





授業スタート。自己紹介を終え、目標の説明に入ります。

どのクラスも落ち着きがあり、真剣に説明を聞いてくれました。さすが中学3年生。

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今回は作品の位置を固定し、作者とファシリテーターが一人ずつついて行うパターンと、作者が全て一人で行うパターンの両方を組み込んで回していきました。

絵画だけでなく、映像や立体などと作品の形態も様々。位置や展示方法は日射しのことなども考慮し、メンバーで話し合って決めました。







こちらは油彩画です。「枯れ葉などの植物に見える。」「グワッと迫ってくる感じ。実はお化けかもしれない。」「季節でいうと秋。」「描くスピードが速そう。」「日本らしさを感じる。」

描かれたものが何かを読み解こうとする意見の他、作品に対して持ったイメージを言葉にしたような発言が多かったことが印象的でした。

これは、草木の影のトレースを重ねて描かれた作品でした。作者は、自分が「影」に対して何か特別な執着があると話します。

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こちらも油彩。サイズは小さめで、絵の具が盛り上げられています。触ることも可能でした。

絵の具の質感を間近で見ることができるのも、この鑑賞の良さのひとつ。

使われている色の対比や画面構成など、3年生だからこそ持つ知識を活かした意見交換が行われました。

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こちらは3分ほどの映像作品です。街並みの風景などを写した映像とともに、文章を朗読する声が流れます。

一度全体を通して映像を流し、その後は、それぞれが気になった箇所を再生しながら意見を交わし合いました。声の調子や、言葉の意味に注目する意見が多く出たようです。

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陶磁のペン立て。製品としてデザインされたものは、表現のみの作品とは少し異なり、「用途はなにか。」「使用感はどうか。」などと、実際に使ったときのことを意識した鑑賞が行われます。

こちらは「青海波」という文様をモチーフにすることで、作業スペースの節約を測ったペン立てだそうです。底の深さなど、それぞれ工夫されています。

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こちら立体作品と絵画作品のセット。有名な画家の絵をもとに、まず立体作品が作られ、その立体をもとに絵が描かれています。ダンボールで作られた立体の質感に注目したり、立体と絵画を行ったり来たりして、その関係性に注目して見たり。

「明るい廃墟」のようなイメージを持つ人が多かったように思います。

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こちらは筆者の作品で、油彩の自画像です。遠くで見たときと近くで見たときの印象が少し異なります。

「血を流す幽霊」というような怖い印象をもつ人が多いなか、「苦しそうな表情になんとなく共感できる。」「よく見ると明るい要素もある。」などといった意見も出たことがとても嬉しかったです。受験を目の前にし、自分とは何か、初めて意識する人も多い年齢だからこそではないかと思いました。

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最後は、グループで鑑賞しきれなかった他の作品も見れるよう、自由鑑賞の時間を設けました。

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授業を終え、コメントシートを読みながら参加者全員で意見交換をしました。「大学生が親身に話をきいてくれた。」「今まで絵にあまり関心がなかったけれど、今回の授業で少し興味を持った。」などと嬉しいコメントが多く寄せられていました。


また、毎年この企画を先導してくださっている山川先生と色々なお話をすることができました。「学習指導要領にでてくるキーワードを意識した鑑賞をしてみると良いのではないか。」というアドバイスを頂き、その他教員や学校についてのお話もお伺いすることができ、充実した時間となりました。


私は今回初めて代表を経験させて頂きましたが、旅ムサを何度も経験しているメンバーが多く、支えられ、スムーズに話し合いを進めることができたと思います。また色々な経験談を聞くことで考えをより深めることができました。


そして、荻窪中学校3年生の生徒の皆さん。山川先生をはじめとする学校の先生方。

急遽参加して頂くことになり、タイムキーパーや記録などサポートしてくださった佐久間茜様。

研究のためおこしくださった大学院の肥田野さん。

皆様に感謝申し上げます。ありがとうございました。




撮影:鈴木、佐久間



参加した学生


武蔵美術大学

・井下 紗希(芸術文化学科2年)

・浮嶌 栞 (油絵学科油絵専攻3年)

・佐藤 帆菜(油絵学科油絵専攻2年)

・鈴川 唯(芸術文化学科2年 )

・鈴木 花佳(芸術文化学科2年)

・森 ゆい(油絵学科版画専攻2年)









by tabimusa | 2019-03-29 09:00 | 旅ムサ2019 | Comments(0)

旅するムサビin東海村立東海中学校


皆さんこんにちは
リーダーの松野です。


 2019年3月10日〜3月11日の2日間、
茨城県東海村にある東海中学校にて黒板ジャックをさせて頂きました。
今回は卒業を2日後に控えた3年生達の教室で行います。
ちなみに茨城大学教育学部の学生さん達も一緒に参加しています!
  

参加メンバー 
松野有莉(油絵学科油絵専攻1年)
 千木良彩夏(油絵学科油絵専攻2年)
  高嶋香奈(空間演出デザイン学科2年)
  新根日和(視覚伝達デザイン学科1年)
  濱口雄大(視覚伝達デザイン学科1年)
   




3月10日
 JR水戸駅から3駅の東海駅に集合。着々と改札前にメンバーが集合する中、
濱口くんが乗ってきた特急に財布を忘れるプチ騒動を心配しつつ、東海中学校へ。
校舎を改装してから数年程しか経過しておらず、大胆な構造の校舎に皆驚いていました。



 約8時間という限られた制作時間の中、武蔵美生・茨大生一同真剣に取り組みました。

武蔵美チーム↓
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茨大チーム↓
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午後5時、制作終了!
長時間の集中に疲労を感じるものの、目の前で大きな作品を描きあげるのはやはり達成感がありますね!
黒板ジャックの魅力の一つです。🎨
他大学の学生の絵も見られる貴重な機会でもありました!
 

明日の生徒達の反応に期待を抱きながら一同解散。
武蔵美チームは水戸駅近くのホテルにチェックイン。格安なのにアメニティが充実で女子大満足😄
サイゼでご飯を食べ、各部屋に戻り明日に備えました。
 

ちなみに濱口くんはその間、
「初めての福島観光」と称して特急の終点・いわき駅まで財布を迎えに行こうとしましたが、
帰りの電車がない事に気がつきとんぼ返りしてきていました。
ドンマイです。
 





3月11日
当日は生憎の雨でしたが、ドキドキしながら中学校に向かいます。
中学生達が登校して来るのをソワソワしながら待つ一同。
しばらくすると、校舎のあちこちから黒板を見て驚く声が聞こえてきます。
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「え!やば〜!」「何これ?!」「他のクラスも見に行こうぜ!」
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「すごーい!本物みたい」「お前あれ描ける?」「描けねぇ・・・」
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「中に入って近くで見てごらん!」と先生達に声をかけられた生徒達は、他クラスにも出入りし黒板を近くで鑑賞していました。
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   ホームルームの時間になり、
生徒達全員が席に着いた所で各々自分が担当した作品の解説をしていきます。
生徒達の目の前に立つのはやはり緊張感があります。
皆目の前の作品と作者に興味津々です!




作品紹介
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大きく羽根を広げる孔雀を描いた新根さん。
黒板いっぱいの鮮やかな羽根には皆圧巻!excellent!
優雅な孔雀に3年生達もうっとりです。

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美味しそう〜!濱口くんが描いたのはつやつやオムライスです。
食べる事は元気への第一歩!美味しいご飯は目で見てもエネルギーになりますね🍙
見る人皆の食欲をそそりました。

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高嶋さんはクラスに大きなメッセージカードと花束をプレゼント!💐
色とりどりのチューリップは次の新しい一年の訪れを感じさせますね。
花束は思い出に祝福と彩りを与えてくれます。

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千木良さんと私は特別学級の黒板を担当しました。

3つの足元を印象的に描いた千木良さん!
足元を見下ろす彼等にはそれぞれに辿ってきたストーリーがありそうです。
立ち止まって見つめるという行為は、鑑賞者の様々な想いを想起させました。

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わたくし、松野は髪をなびかせる女性の横顔を描きました!モデルは私です。
髪の毛よりも多くの選択肢があること、それら一つ一つに色があり、
自分だけの線を描きながら、これからの長い人生を生きていく3年生達に願いを込めて。

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茨城大学教育学部2年 今泉倫さん
描かれているのは東海村のお隣、ひたちなか市にある
ひたちなか海浜公園 夏の目玉・ネモフィラの丘です!
一面に広がる爽やかな花畑と大空で3年生達を祝福しました。

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茨城大学教育学部1年 大嶋恭子さん 佐藤琴さん
たくさんの仲間や動物達と共に、目の前の壁をクラッシュ!
人生の道は自ら切り開くのです。

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茨城大学教育学部1年 寺門萌々菜さん 千葉麻帆さん 
CONGRATULATIONの文字と共に上へと続く階段、先にはNEXTと示された看板。
そして大きな翼とこちらを見つめる大きな瞳!
未来へと進む真っ直ぐで大いなる力を感じます。

   


作者それぞれの想いが詰まった黒板で、何気ない日常を見事ジャックする事に成功しました。






記念撮影や作品の鑑賞をした後は・・・

黒板を綺麗にしなくては!


「え〜!もったいないよ〜!」
「次の時間卒業式の予行練習だし、そのままでもいいんじゃない?」

いえいえ、そういうわけにはいきません。綺麗さっぱり消すまでが黒板ジャック。
先生達も卒業生達へのメッセージを書くのに黒板が必要でしょう?
教室の黒板は生徒達の物。生徒達自らで消していくのもまた醍醐味なのです。

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「えー!私がやるの!みんなで消そうよ!」「緊張する・・」「せーのっ!」
消した瞬間 歓声や、あ〜(消しちゃった〜)という声で溢れる教室。
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豪快な消しっぷり!
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そうです、一度消してしまえば楽しくなってくるのです。こんな風にヘンテコに消してみたり。


すっかり元どおりになった黒板を後に、生徒達は予行練習の為に体育館へと移動して行きました。

 
 


沢山の作品を見て、中学生達は何を思ったのでしょうか。
絵から物語を想像したり、なぜここはこんな風に描いたのかな?3年間の思い出を思い出したり・・・
自由に捉えてみてください。不思議に思った事、意味の有無、
それらを目の前の作者に直接聞くことができるのもまた、黒板ジャックの魅力の一つなのですから。
それぞれの感性を胸に、新たな人生への旅立ちを!



依頼元の東海村文化・スポーツ振興財団の職員の皆様、東海中学校の先生方、ご協力ありがとうございました。
茨大生の皆さん、一緒に黒板ジャックを盛り上げてくださってありがとうございました。



短い間でしたが、皆さんお疲れ様でした!
黒板ジャックを終え、東海駅に戻ってきた武蔵美チームはここで解散。

私は実家のある水戸へ、
鷹の台組は東京へ、
濱口くんは再び福島観光へと向かって行ったのでした。

   




記事:松野有莉

by tabimusa | 2019-03-29 03:37 | 旅ムサ2019 | Comments(0)

旅ムサin西会津小学校【10/27-10/29】

こんにちは。
今回私たちは福島県西会津小学校の6年生2クラスで黒板ジャックを行いました。
10/26-10/28はムサビの芸祭だったため参加人数は2人と少なかったのですが、そんな中でも精一杯取り組ませてもらいました!

【1日目!】
福島までは高速バスと電車で行きました。
10月後半ということもあり、福島は空気がひんやりしていて肌寒かったです。現地の方々はまだまだこれからって感じでしたが。
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今回お世話になった西会津国際芸術村という施設です。廃校になった学校を活用して、展示やイベントが行われているそうです。
私たちが行った時もいくつかアート作品の展示が行われていました。
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廊下の床が綺麗で思わずパシャり。
実際に学校の授業で使用されていた理科の道具や家庭科の教材なども置かれていました。
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非常にオシャレでした。
私たちは2日間芸術村の近くにあるレジデンスに宿泊しました。
1日目の夜は芸術村の方々と一緒に夕飯を頂きました。ご飯が冗談抜きで全部美味しくて幸せでした。芸術村の方々の話も面白くて楽しかったです。ジョセササイズしたいってなりました。


【2日目!】
小学校にお邪魔する前に、制作のために西会津を少し観光しました
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芸術村の方の土地です。大きかったです。
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雲海も見ることができました。日常的に雲海が見えるらしいです。すごいです。
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銚子の口という景勝地にも行きました。大きな河にすごく綺麗な紅葉が映えていました。
ちょいちょい私の指が写ってしまっていますね、ごめんなさい。
短い時間でしたが西会津の景色を見ることができてよかったです。この景色を黒板ジャックにも活かしました。

そしていよいよ制作です!
制作は10時から17時までの7時間行いました。チョークと黒板と7時間格闘です。
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私は今回初めての黒板アートだったのですが、チョークという画材は全然思い通りにいかなくて苦戦し何回も消したり描いたりを繰り返しました。
刷毛や筆、濡れた雑巾なども使って描きました。

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もりもり描いていきます。
休憩でお菓子なども頂きました。ありがとうございました。
制作途中窓からSL列車が走っているのを見ることもできました。
そしてついに作品が完成!!!!やったね!
完成した作品がこちら↓↓
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SLや銚子の口と行った西会津で見た風景と、美味しかったご飯を組み合わせた、西会津の魅力が詰まった絵になりました。お腹すいてきます。
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紅葉がすてきな絵です。何かいるのわかりますか??

無事に完成してよかったです!しかしまだ終わっていません!本番のお披露目はいよいよ明日!!
子どもたちの反応を考えるとドキドキでした。
その日はクタクタで明日に備えて早めに寝ました。

【3日目!】
最終日はお披露目です。朝早く登校する小学生より先に学校に行ってみんなが登校するのをスタンばってました。

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今回は人数的にも2クラスしかできなかったのですが、他の学年の子どもたちも教室にやってきてくれて鑑賞してくれました。驚きの声や楽しそうな声、子どもたちのリアルな反応を直に感じることができて新鮮でした。朝のHRの時間を頂いてコンセプトや西会津についても話すことができました。子どもたちからも感想をもらえて嬉しかったです!

そしてラストは子どもたちに黒板を消してもらいます!

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みんな一列ずつ消していったり、順番を交代して消したりと丁寧に消してくれました。
こうやって自分が描いた作品を大事に扱ってもらえてるのを感じることができ感動しました。
教頭先生を始めいろいろな先生方も、喜んでくれて感謝の言葉をいただくことができました。
この後子どもたちはまた普通に授業が始まるのかと思うと不思議な気持ちになります。

これにて無事黒板ジャック終了です!!
帰りは行きと同じように高速バスで帰りました。駅まで芸術村の方に送ってもらいました。ありがとうございます。

今回、黒板ジャックin西会津に参加することができて本当に良かったです。制作は難しいと感じる部分もありましたが、集中して作品位向き合うことができて楽しかったです。チョークの技術や作品の内容、子ども達との交流、うまくいったと安心する部分もありますが反省点も色々とみつけたので、振り返ってしっかりと今後に繋げていきたいです。それ以外にも、現地の人との交流がとても印象深く西会津にはすごい人たちがたくさんいることを発見しました。様々な方とお話しができたことは、今回この旅ムサに参加しないと絶対あじわえなかったことです。
芸術村の皆さん、西会津小学校の皆さん、今回出会うことができた皆さん、とても充実した時間を過ごすことができました。本当にありがとうございました!!!

写真:熊本幸子 平良麻陽 芸術村の方々
 文:平良麻陽

by tabimusa | 2019-03-22 13:33 | 旅ムサ2019 | Comments(0)

旅ムサin杉並区立大宮小学校 出前授業編

 こんにちは!旅ムサin杉並区立大宮小学校リーダー油絵学科版画専攻2年石川瑞紀です。

 前回の杉並区立大宮小学校 黒板、窓ジャック編に引き続き、出前授業編を紹介していきます。

 前回記事にも書いたように、今回の旅ムサは展覧会の催しの一部として活動しているので大宮小学校は展覧会の真っ最中。展示スペースは体育館にとどまらず、校内全域に広がり自然と作品と触れ合える仕様になっています。学生たちもやることはしっかりやって、ちゃっかりと展覧会も楽しんでいます。

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 作品の展示ごとに、こんな素敵な装飾がありますからワクワクしちゃいますよね。展覧会目玉企画は6年生による集大成のファッションショー!身内でもないですし制作過程に携わった訳でもありませんが、学生年名かは鼻の奥がつーんと、、、。本当に感動的なショーなんです。小学生に戻りたい、羨ましいなあ〜。

 そんな大宮小展覧会の最終日16日(土)では、各学年外部講師を招いた図工に関連する特別授業が開かれています。画家の朝倉弘平さんや(大宮小校門の両脇にはカラフルで楽しい壁画が描かれているのですが、その壁画も朝倉さん指揮で児童とともに描いたものなんだそうです。残念ながら写真はありませんが検索したらでてきますので是非ご覧ください。)同じ杉並区内の美術専門学校の先生方、中には刃物工業さんの消しゴムはんこの授業もあったのでジャンルはかなり幅広いです。
 その中で私たちは現役美大生として3年生2学級の貴重な図工2時間も任せていただけることに。特別な授業なので、普段の図工の授業ではできない”美大生だからこそできる授業”を大宮小図工専科比嘉美咲先生と本学教授三澤一実先生のご協力、ご指導のもと授業内容を練っていきます。
 普段絵の具は筆で描いているだろうから、もっと発想を柔軟にして絵の具を身体表現と連携させ、さらに五感に通じた造形遊びしたらどうか、と考え、絵の具をふんだんに使った横断幕を制作することに。実験、試作、先生方のアドバイスを経て、前日はドキドキで会場準備を終えました。
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コケコッコー!授業本番当日。

授業開始まで学生間でシュミレーションをして動きを確認します。主に3年生の学級担任の先生と授業を進めていきます。

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最初に横断幕のテーマとなるおみくじを引いてもらいます。図工室にあった余り物でテーマ設定の畑おみくじを作りました。
我ながら可愛い出来です。

さ〜て何が出てきたかな?

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”しゅわしゅわ” ”きらきら” ”にょろにょろ”

などなど、、想像の余地を与えるために今回はテーマにオノマトペを起用しました。
各グループに配られた絵の具を最初は人差し指で触って見て、どんな感じがするかな?絵の具の素材遊びをします。


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次は、指で真っ白な不織布にまっすぐ線を引いてみます。すると、筆のように含みがないのですぐに線がかすれてしまうんですよね。
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「絵の具が冷たい、、。」
「ボンドみたいな匂いがする!」
「手だとうまく描けない、筆の方がいいな。」

それでも手の方が描きやすいというツワモノも!こんなにたくさん子どもたちが集まれば、表現方法や感じ方は千差万別。様々な価値観があっていいですよね。
時間が経つと、さすがパワフルで元気な3年生たち。真っ白だった不織布は一気にカラフルで鮮やかな画面に仕上がっていきました。


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サーン、二ー、イーチ、、、ゼ〜〜ロ〜〜〜!もう終わりで〜〜〜す!

彩り豊かで個性的な画面が完成しました!!

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このあと、簡単に鑑賞時間を設けてやって見て大変だったことや、横断幕がどんな風に見えるか話し合って、代表の子に一言発表してもらいます。
それが終わると、横断幕にちらちら見えていたテープをみんなで剥がしていきます。

そうすると、何やら白い線が浮かび上がって、、!?
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!?!?!?

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なんと、事前に各々のグループのオノマトペのテーマに沿って学生たちがマスキングテープで絵を仕込んでいました。
(テーマが上から「どろどろ」「ぐるぐる」。)

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子どもたちと学生たちの合作の完成です!
今度は各々のグループを回りながら深い鑑賞授業に入ります。自分たちの作った作品の見どころや、頑張ったところなどを発表したあと、みんなから意見を聞いて自分やお友達の作った作品に対する興味、関心理解を深めます。
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「絵の具がすぐ乾くから、手がゾンビみたいになった。」
「手形をつけるのが難しかった。」
「絵の具を手で触るのは汚れるから嫌だったけど、意外と楽しかった。」
「テーマと違うけど地獄みたいに見える!!お花畑の地獄!」etc

子どもたちの発表はかなり強烈で豪快なストレート投球!何と言っても積極的。核心部に触れるような意見や、私たちの想像の斜め上をいく面白い意見も、、!実際に子どもたちと触れ合ってみないとわからない経験ですね。
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(当日は公開授業の日でしたので、保護者の方も大勢いらしていました。)

鑑賞授業が終わると大きな声でご挨拶。
横断幕は最後、校庭にある登り棒、うんていなどの遊具を使用して3年生の教室から作品が見える場所に展示してハラハラドキドキの出前授業は終了しました。せっかくなら、大きな作品も広くて開かれた場所に展示してあげると、もっと作品らしさが出て、より作品が映えてきますよね。とはいえ、校庭の遊具を一時的にお借りできたのは小学校側のご厚意のおかげです、大変感謝しております。ありがとうございます!



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授業を終えたあとは、3年生のみんなの中に混ざって一緒においしい給食をいただきました!

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(キムタクチャーハン!!)

こうして、旅するムサビin杉並区立大宮小学校 黒板、窓ジャックと出前授業の活動を終えました。


 今回の出前授業は、もちろん冒頭で申し上げたように身体表現を連携させたような造形遊びができることが目的ではありますが、大学機関で美術(または美術教育)を学ぶ身の私たちが、単純に

「こんな授業があったら面白いだろうな〜〜。」

という好奇心のような、願望のような思いがありました。授業を計画していく中で、比嘉先生は私たちのやりたいことを尊重していただきながら、未熟な学生である私たちに、現場の先生だからわかる実態や現実を擦り合わせてご提案や助言してくださいました。その中でも、授業の流れを考えている時に「流れを考えるときは、子どもの気持ちになってわくわくするところを想像して組み立てると学生たちも楽しくできますよ!」という助言は時間が間延びしないようになどなど、頭でっかちなった私たちにとってこんな授業があったら面白いという気持ちを思い起こすハッとしたアドバイスでした。事務的な作業に落とし込もうとすると、どうしても最初は新鮮味のあったクリエイティブ面が弱くなってきてしまうことに気づかされます。
 また実際に授業を行ってみて、美術大学の中では日常化していることも、一歩外に出てみれば世間一般では不親切になり得ることも少しずつ発見しました。”美大生だからこそできること”は、美術と社会を客観的な位置から俯瞰できるような態度がなければ、考えることも実行することもできないと思います。こうした部分を身をもって体験できたことは、美大生として非常に良い経験になりました。その他にも多くの良い部分、反省点を得ることができました。当日を終えるまで「授業でもなんでもなくただ絵の具とじゃれているだけ」とか思われたらどうしようなんて、内心不安でいっぱいでしたが(笑)なんとか最後までやり遂げることができました。何よりも学生全員が楽しんで活動に取り組めたことが本当に良かったと思います。

今回の旅ムサは、黒板ジャック3枚、昇降口の窓アート制作、そして小学校3年生2学級2時間ずつの図工の授業内容をゼロから考え、計画、実行(振り返り)までという大変貴重な活動をさせていただきました。杉並区立大宮小学校先生方、主事の方、本学関係者の皆様には大変ご尽力いただきました、本当に本当にありがとうございました!!

次はどこに旅しに行こうかしら?ワクワク〜〜。


文:油絵学科版画専攻2年 石川瑞紀
写真:工芸工業デザイン学科1年 早貸真理絵

参加メンバー
油絵学科版画専攻2年 石川瑞紀
油絵学科油絵専攻3年 浅子遥
油絵学科油絵専攻2年 奥津英里子
基礎デザイン学科1年 伊藤由莉
工芸工業デザイン学科1年 渡邊美波
工芸工業デザイン学科1年 早貸真理絵

by tabimusa | 2019-03-18 20:55 | 旅ムサ2019 | Comments(0)

旅ムサin杉並区立大宮小学校 黒板、窓ジャック編

 こんにちは!旅ムサin杉並区立大宮小学校のリーダー油絵学科版画専攻2年石川瑞紀です。

 2月15日(金)〜16日(土)に開催された杉並区大宮小学校の展覧会で黒板ジャックと窓ジャックを施し、最終日の16日(土)には3年生に私たち学生が企画した出前授業を行いました。旅ムサの活動としては、非常に盛り沢山で充実した内容になりましたので、黒板ジャックの様子からご紹介していきたいと思います。

 今回、訪れた杉並区立大宮小学校は京王線永福町駅、丸ノ内線方南町駅から少し歩いたところにあります。かなり都会的な立地ですが、近辺には情緒ある商店街に、この時期はたこ揚げで賑わう清美山グラウンド。(子どもたちが教えてくれました!)すぐ近くには善福寺川が流れており、都会ではあるけれど自然豊かな印象を受けました。

 さて、本題に入ります。今回実施した黒板ジャックは展覧会の催しなので、各教室の展示内容に合わせて制作しました。

 3階のイチョウルーム(ランチルーム)では、2年生のマドマドタウンの作品が展示されていたので前後の黒板に「街」をテーマに黒板ジャックを施しました。階段を上がると、こどもたちの作品と夜の街をイメージした工芸工業デザイン学科1年渡邊美波さんの黒板アートが顔をのぞかせています!
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 青の絶妙な色調で描かれた素敵な作品。渡邊さんは黒板ジャックは初めてとのことでしたが、本人の不安をよそに大好評だったご様子!やったね!
 そんな渡邊さんの作品に背を向けると、後ろには基礎デザイン学科1年伊藤由莉さんの黒板ジャックが!
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渡邊さんの作品と比べて小さなサイズの黒板でしたが、しっかりとした存在感を放っています。紫の色面がぐっと画面を引き締めていますね!
1つ階段を降りると、調べ学習室では5、6年生の家庭科作品の展示が行われています。家庭科をイメージして描かれたこちらの作品は油絵学科油絵専攻2年奥津英里子さんの黒板ジャックです!

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 ごろごろした野菜たちが今にも音をたててこちらに転がってくるようです。奥津さんらしい優しげな雰囲気が漂う作品となりました。黒板に近づいてみると本当にチョークだけで描かれているんですよね、不思議です。


 通例の黒板ジャックでは、本ブログにいくつか掲載されている通り”通常授業の前日に私たち美大生が黒板に絵を描き、それが朝登校した時のサプライズとなります。そして授業開始に合わせ、子ども達の手によって儚く消し去られていき日常に戻る”までが流れなのですが、すでに展覧会という非日常的アート空間にさらに彩りを加える、という通常とは異なるシチュエーションで黒板ジャックを制作したので、学生たちも子どもたちの作品を鑑賞しながら楽しんで制作できたようです。黒板アートと子どもたちの作品が相まってよりカラフルで素敵な展覧会演出に成功しました!
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 続いては、窓ジャック。展覧会の受付の第二昇降口に窓ジャックをさせていただきました。 

 こちらは油絵学科油絵専攻3年浅子遥さん、工芸工業デザイン学科1年早貸真理絵さんと私、石川が主体となって参加メンバー6名全員で描き進めていきます。昇降口の掲示物を全て剥がし、窓を綺麗に磨いていきます。主事さんもお手伝いしてくださり大変助かりました(;_;)

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 昇降口の出入りが少なくなる午後から描き始めたため、なかなか終わるかどうか不安になりながら制作を進めていきました。描いていると、子ども達が積極的にたくさん話しかけてきてくれます。

「クレヨン!?」
「これからどんな絵を描くの〜??」

 子どもたちの純粋な眼差し、質問に私たちも答えながらついにやにやしてしまいます。どんな絵ができるかは明日までのお楽しみだよ〜〜!!!

 ちなみに今回使用する描画材は、窓ガラスやホワイトボードに描画できるキットパスという理化学研究工業社が出している筆記具です。パッと見はクレヨンのように見えますが、水拭きできれいに消えるので学校のような完全復旧が条件の現場では重宝される画材ですね。
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 作業は夜遅くまで続きました。
 昇降口に絵を描いてしまうだなんて、絵を描くのが好きな私からしたら本当に夢のある経験だな、と喜びを噛み締めながら描いていました。先生方から素敵な差し入れや暖房設備の整備まで絵を描くコンディションを整えてくださって学校の先生はやっぱり面倒見のいい方ばかりだと実感。本当にありがとうございます!
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完成図!
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校舎の一部が絵になっているわけですから、規模的にも結構な迫力です。校門から見てすぐ目に入ってきます。

「ゾウさんなのになんでピンク色とかいろんな色が混ざっているの?」
「窓の柱があるのにそこにあると想像して描いているのがすごいね。」
「黒板を描いたお姉さんが描いたの?」

窓ジャックをご覧になった方からはこんな声が聞こえてきました。
まず、黒板ジャックから窓ジャックまできちんと最後までやり遂げられたことと、みなさんの反響に一安心することができました。

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 こうして、黒板、窓ジャックは終幕を迎えることができました。もちろん、反省部分は多くありますので省みるところはきっちりと、良いところはしっかりと伸ばしていきたいです。いや〜、でも完成した時は、本当にほっとしました。見守ってくださった皆様、学生メンバー、関係者各位本当にお疲れ様でした!ありがとうございます!!!

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 普段、美大生(特にファインアートのような日本画、油絵、版画、彫刻を専攻する学生)は大学のアトリエにこもって個人制作中心の生活をしていますが、こうした開かれた環境で複数人で協力して絵を描くと、様々な場面で社会的コミュニケーションが自然に形成されていることに気づかされます。学生間で絵の内容を相談したり描く箇所の役割分担ももちろんですが、先ほど紹介したような子どもたちだけでなく保護者、職員方々が絵を描くということに関心を持ってくださって、そこからまた絵についての会話が広がっていきます。先生方には「外は寒いのに楽しそうに絵を描いてくれるからこっちまで元気がもらえるね!」とおっしゃっていただいたようで、本当にありがたいですし嬉しい気持ちでいっぱいになりました。大学内で絵を描いているだけでは得られない経験です。
 私たちが黒板ジャック、窓ジャックのような絵を描くたったひとつの行為から、作品の良し悪し以前に描く行為自体が様々な形に変容して、表現することの豊かさや美術の楽しさを少しでも感じてもらえるということに繋がる体験ができたこと、そして何よりも私たち”美大生が社会の中で活動すること”がどういうことかを学ばせてもらえる貴重な時間を過ごすことが旅ムサ、黒板、窓ジャック編の最も大きな収穫になったと思います。

次回は、いよいよ3年生に実施した出前授業編。お楽しみに!



文:油絵学科版画専攻2年 石川瑞紀
写真:工芸工業デザイン学科1年 早貸真理絵

参加メンバー
油絵学科版画専攻2年 石川瑞紀
油絵学科油絵専攻3年 浅子遥
油絵学科油絵専攻2年 奥津英里子
基礎デザイン学科1年 伊藤由莉
工芸工業デザイン学科1年 渡邊美波
工芸工業デザイン学科1年 早貸真理絵



by tabimusa | 2019-03-01 23:39 | 旅ムサ2019 | Comments(0)


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