多摩図研で「プチムサ」授業公開
11/6旅するムサビ東大和2中
大杉先生の府中市立若松小学校の6年生を対象に展開しました。また、授業公開の後は、研究協議会にも参加、学生も積極的に発言し非常に建設的な協議になりました。
今回の「プチムサ」は、鑑賞活動の中で、児童がディスカッションできるように仕組んでみました。その方法として、作者が、絵を理解するヒントを用意し、そのヒントをもとにどの絵が該当する作品かを探し当てるというものです。
子どもたちは、該当する作品を探す過程で、作品をよく観察し、色やかたち、そして描かれているものに対しての批評活動を行います。なぜ、その作品が該当作品だと思うか話し合うわけです。単純な感じたことを発表し合うだけの鑑賞活動から、さらに進んで、作品を批評する能力をつけさせたいと考えました。このクイズ形式の授業展開は、根拠を持って話すことにつながっていくのです。
たとえば、左の写真はウミウシからイメージをふくらませた作品です。手前に差し出したプリントは作者が用意したヒントでウミウシの写真です。もう一つのヒントは「ぎゅうぎゅうと集まる」という言葉のヒントです。(授業前、学生のシミュレーションの様子)
各グループの意見がまとまり、ヒントの作品が見つかったら、ファシリテーター役の学生が児童に質問をしていきます。この作品だと思った理由は?とか、どんな感じがする?とか。そして、児童の質問や意見を引き出した後に、作者の登場です。
今までの「旅するムサビ」などの活動から感じていることですが、子どもたちは作者の話にとても興味を持ちます。私たちもそうですが、作品をつくった人はどんな人なんだろう、何を考えて作っているのだろうと興味を持つことはごく自然な事です。よって、このプログラムの良いところは作者に話が聞けるという点と、その作者が年齢が近いという点で親近感を持って話を聞く事ができることなのです。
研究協議の際に、クイズ形式で正解不正解の答えを求める活動に疑問を示した方もいましたが、正解不正解が着地点ではなく、根拠を問う批評活動があるからこそ、作者の言葉を真剣に聞こうとする子どもたちの姿につながっていくと感じました。また、学生が話す作者の言葉は、むしろ、様々な考え方があることを子どもたち自身に気づかせる言葉になっていくのです。
第3分科会では、地域、社会との連携というテーマで協議がなされました。コメンテーターは鶴見大学専任講師石賀直之先生、府中市美術館武居利史学芸員、武蔵美の油2年高貫さん、小学校教諭の堀井先生、そして司会は大杉先生。
学生時代にこの様な研究協議に出られること自体が貴重です。
協議の中では、学生も積極的に発言しました。その発言が協議を活発にさせました。たとえば、鑑賞のマナーについての発言に対して、文化財としての作品の扱い方と、アートとしての作品の扱いについての違いについて意見を言ったり…。
全体会が終わり。学生も懇親会に参加。多くの現場の先生や大学の先生と話せた事、そして、多摩図研の開放性と、先生方の研究意欲に触れることができたことは、学生にとって何よりの勉強になったのかなと思います。多摩図研に感謝。<三澤>
by tabimusa
| 2009-12-21 16:12
| 旅ムサ'10
|
Comments(1)
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by
tabimusa at 2009-12-23 22:33
今回初めて、旅するムサビに参加させていただいた者です。
この日は、とにかく自分はまだまだだなぁと強く感じました。普段子供と接する機会が無いのと、私自身小さい子供が苦手(というか怖い)ので、どういう投げかけをすれば子供がどう反応するかが全く想像できず、結果的にはうまく接することができずに終わってしまいました。悔しいです。
多くの先生方とお話し出来たことで、普段の教職の勉強にリアリティが持てました。
貴重な機会を与えてくださった先生方、本当にありがとうございました。
p.s.大根は鍋に入れて家族でおいしくいただきました♪
さとう
この日は、とにかく自分はまだまだだなぁと強く感じました。普段子供と接する機会が無いのと、私自身小さい子供が苦手(というか怖い)ので、どういう投げかけをすれば子供がどう反応するかが全く想像できず、結果的にはうまく接することができずに終わってしまいました。悔しいです。
多くの先生方とお話し出来たことで、普段の教職の勉強にリアリティが持てました。
貴重な機会を与えてくださった先生方、本当にありがとうございました。
p.s.大根は鍋に入れて家族でおいしくいただきました♪
さとう
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