1/27 千葉ルート 松戸市立六実中学校

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松戸市立六実中学校にて対話型鑑賞を行ってきました。千葉県の聖徳大学、東京家政大学、武蔵野美術大学による旅ムサコラボ企画です。
対象は中学一年生6クラス190名ほど。3クラスごとに分かれ45分ずつの授業を行います。
ファシリテーター(鑑賞の進行役)の学生1人、生徒10人ほどグループになり対話型鑑賞を2回行ったあと、自由鑑賞としました。今回は生徒数に対して作品が足りず、グループ鑑賞に使用した作品の半分が作者不在でした。そこで、作者から作品に関する文章をいただき、それをファシリテーターにお任せする試みをしました。(今考えると、作品に関して簡単な文章で送っていただくというお願いは、少々乱暴な気がしますが。)

授業までは食堂に展示していた作品を、手早く会場と挌技場と木工室に移動させます。
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当日初顔合わせのメンバーと急ぎ足で打ち合わせ、シミュレーションです。

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昼食は学校の給食をいただきました。ごちそうさまでした。

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あっという間に本番です。

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私にとっては初めてのファシリテーションでしたが、中学生が私たちの作品をどう見るのか、どんな話をするのかとても楽しみでした。年齢も、環境も違う人と話すと、気づかされることがたくさんありますよね。実際の作品を目の前にして、どんな人が描いたと思う?とか、どこのあたりからそう感じたの?などと聞いてみると教えてくれます。身近なものを描いている。女の人が好みそうなものが描いてあるから、作者は女性じゃないかな。鍵らしきものがたくさん描いてあるから、作者は心に鍵をかけているのではないかな(冗談で言っているようでしたが、なかなか面白いです)。淡い色がきれい。などなど、発想が広がります。ちょうど作者が通りかかったので、お話を聞かせていただきました。
やはり作者の話は、具体的です。描画方法の話になるとみんな興味をもって聞いているようでした。そこへ、美術の先生が通りかかって「(この技法を)授業でやってみたい?」と声をかけられていました。
この鑑賞から普段の美術の授業に繋がっていくのは、なんだかわくわくします…。


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この時の鑑賞は、作者の言葉が書かれたプリントを使えずに鑑賞をしていたので、私もどういう方向に鑑賞を進めていくのか、この作品の面白さはどこにあるのか探りながら進め、頭はフル回転……。それが面白くもあり、作者の言葉に頼らず自分たちで答えを見つけようとしていたと思います。作者の言葉をもらってしまうと、自分の中で作者の答えに甘えてしまうようです。とはいえ、自分の中でもう少し作品の見方を深められていた方が、いい意味で冷静に生徒からの意見を受け止めつつ話せたのではないかと思います。


中学生との対話型鑑賞は初めてというメンバーが多かったのですが、それぞれ工夫しながら進めていたようでした。

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自由鑑賞の時間には気になった作品について感想を書いてもらいました。
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45分の授業時間はあっという間に過ぎ、授業の最後に感想を聞いてみました。みんな「……」という表情だったので不安になりながらも、「作品をよく見られた?面白かった?」と聞いてみたら、そのままの表情で予想以上に手が挙がって驚きました。いまいち手ごたえがなかっただけに少し安心しました…
次のクラスでは男の子がさっと手を挙げて、飾ったところのない素敵な感想を言ってくれました。そしてその言葉以上に印象に残ったのが、授業の終わったあと別の男子から「授業では発言しないのに」と言われてじゃれている姿でした。彼にとっては90人の前で感想を言える場だったんですね。

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最後は代表の生徒からの言葉をいただきました。


さてさて、怒涛の2時間の後はすぐに作品の梱包、片づけに入ります。

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千葉ルート2校目に搬入する準備をすませ、その後は全員で反省会と意見共有です。異なる分野を学ぶ学生の感想は、見ているところが違って新鮮でした。とくに聖徳大では幼児教育を学ばれているので、幼児と対比した感想が多く出ました。


以下は反省会から。
・もう一回同じ作品でファシリテーションをしたらもっとうまくできると思った。(今回は一人の学生が同じ作品を2回担当するのを避けてしまったので、次回の改善点です)
・静かな子が多かったが、名前を呼びながら一対一で声をかけた。
・発言がなかなか出ないとき、自分の見方を話したり、遠くから見たり近づいたりしたらいろいろな意見が出てきた。
・自分では発見できなかった部分もあり、話を聞いていて面白かった。
・男女で分かれてしまう部分や、内輪になってしまうことがあった。一人の発言をみんなに共有していけたらと思う。

気になっていた「作者の言葉」はどうだったかも聞いてみました。
・ファシリテーター自身がもう少し作品を見る時間があってから、作者の紙を見てもよかったかもしれない。
・やっぱり作者がいた方がいい!文章があっても伝えるのが難しい。
・中学生にもわかるような内容で書いてもらった方がよかったのでは。
…この3つの意見は、作者の言葉をファシリテーターが人に伝えられるほど自分の実感に寄せられなかったということではないかなと思います。ファシリテーター自身が作品とやり取りする時間、作者の言わんとしているところを捉える時間が必要です。
・子どもからいろいろな意見が出たが、作者の話をすると「そんな考えもあるんだ!」と盛り上がった。
・画材に興味がある子が多かったのでそのあたりもわかるとよい。


教室に戻った生徒たちがかなり盛り上がっていたとのお話にホッとしつつも、反省点も多めです。
生徒との10分の鑑賞時間の中でいかに深めるか、面白くするかを考えたとき、ファシリテーターがいかにその作品に魅力を感じているか、が第一歩でしょう。次回は事前準備でもっとよくなるのではと思います。
初のファシリテーター、初の対話型鑑賞のリーダーで不手際が多かったのですが、その分メンバーに助けていただきました。ありがとうございます。

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2校目 和名ヶ谷中学校ではどんな生徒さんに出会えるのでしょうか。
こうご期待です。


冨田
by tabimusa | 2017-01-27 23:22 | 旅ムサ2017 | Comments(0)


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