ふじみ野市立大井西中学校
こんにちは。版画M1の中田です。
旅ムサに参加したのは学部1年の冬でしたが、たくさんの子どもたち、先生、先輩、後輩、同期に出会い、記録集に二回携わり・・・と気づけば大学院まで旅ムサ続けているという・・笑 だからこそ、今回のような状況に巡り会わせることができました。
旅ムサの一番最初のメンバーであり、私が学部1,2年と大変お世話になった旅ムサの先輩・大岩さんの勤務校で旅ムサ・・・・!!!!一人、嬉しいやら、緊張するやらでした。。。
7日メンバー
6日メンバー
概要
*実施日:2/6(木),7(金)
*実施校:埼玉県ふじみ野市立大井西中学校
*時間:6日/4,5時間目1-1,2
7日/1,2,4時間目2年生,5時間目1-3(研究授業)
*人数:1年生各クラス28人前後、2年生各クラス32人前後
*参加人数:武蔵野美術大学学生 8名
*内訳
2/6(木)
作者/古賀一樹(2013年油卒)
ファシリテーター/奥井菜央(版画3) 風間今日子(空デ4) 藤浪美世(油3) 山口奈々子(芸文2)
2/7(金)
作者/渡邉光(2013年油卒) 古賀一樹(2013年油卒) 石黒ゆかり(院油1)
ファシリテーター/中田麻衣子(院版画1) 山口奈々子(芸文2)
ファシリテーターとして大岩先生も参加して下さいました!
今回は3パターンの授業展開を行いました。
【2/6(木)】古賀くんの作品で一本勝負!
軸として・・・
作品から作者という人物に迫っていく鑑賞。
眼の前の作品で終わるのではなく、作者のこれまでの制作のプロセス、考え方を聞いた上での作者=「人」を知る。
授業前に打ち合わせです
▼導入〈3分〉
大岩さんによる今回の授業の説明※授業の全体の流れや今回の目標など
→クラスを5班に分ける
▼展開①グループごとの鑑賞〈15分〉
→各グループのファシリテーターが進行※先に作品を見渡す時間を作る
(ポイントを示すことで視点を明確にし、ファシリテーターのやり方で進めていく)
→各班ごとに作品について考えるポイントを渡す。※そのポイントが書かれた紙を渡すなど
(このポイントは作品を観ていく入口として活用)
《ポイントの内訳》
1-1の場合
①音について(どんな音がするだろうか?など)《担当 藤浪 》
②場所について(ここはどういう場所だろう?など)《担当 奥井 》
③時間について(何時なのだろうか?季節は??など)《担当 風間 》
④人物について(この二人はどんな関係?いくつ位だろう?など)《担当 山口 》
⑤視点について(これはどこから見ているのかな?誰の視点だろう?など)《担当 大岩先生 》
1-2の場合
①音について(どんな音がするだろうか?など)《担当 藤浪 》
②場所について(ここはどういう場所だろう?など)《担当 奥井 》
③時間について(何時なのだろうか?季節は??など)《担当 風間 》
④状況について(この作品の前には何があったのかな?後には何が起こるだろう?など)《担当 山口 》
⑤視点について(これはどこから見ているのかな?誰の視点だろう?など)《担当 大岩先生 》
▼展開②情報の共有〈10分〉
大岩さんによる各グループの情報共有
→班ごとにどんな意見が出たか聞いていき、代表の生徒に話してもらう
→出てきた意見を整理していく
(ポイント別に考えていたことを全体で把握していく)
▼展開③作者の話〈10分〉
古賀(作者)が作品の意図、これまでの制作を踏まえ思考のプロセスを話す
(ドローイングやスケッチを使うのも検討)
▼展開④作者の意見を踏まえ、グループで再度話し合う〈10分〉
作者の思考プロセスを自分たちの話し合った点や自分たちに引きつけて考えてみる
→なんでそのように考えるのか、なぜその主題に興味を持ったのか、自分との共通点はあるのかなどなど
▼まとめ〈2分〉
大岩さんによる授業のまとめ
→大岩さんのこの授業の想い、生徒の感想を聞くなど
・・・・という流れを組んだのですが、生徒たちが話をしていきやすいように定めたポイントが逆に生徒たちの視野を狭めてしまうことに。そのため、5時間目の1−2は急遽、大岩先生のファシリテーションでクラス全員で鑑賞を行いました。
【2/7(金)】
*2年生3時間 古賀、石黒、渡邉の3作品でグループに分かれ1本勝負!
▼導入〈10分〉
大岩さんによる今回の授業の説明※授業の全体の流れや今回の目標など
→クラスを3班に分ける
▼展開①グループごとの鑑賞〈30分〉
→各グループのファシリテーターが進行
図書室、美術準備室、美術室の3部屋にわかれて行いました。
渡邉さんの作品
→作者の話
→作者を交えて鑑賞を深める
▼まとめ〈10分〉
→各グループの代表がどんな話が行われたか、どんな作品だったかを説明する。
3作品が美術室に集合し、生徒たちに感想や作品の説明をしてもらいました。更に短い時間でしたが、自由鑑賞の時間を設けたりしました。
ここが本当に面白い瞬間でした!
「10人いれば10人違う意見を言うと思いませんか!?」とファシリテーションを始める生徒がいたり笑
*1−3研究授業 古賀の作品で一本勝負!
大岩先生がファシリテーションを行い、クラス全体での鑑賞授業でした。
「人を隠してみたらどんな風に見える?」作者の問いかけから指で隠してみる生徒たち。
途中まで学生は生徒たちの言葉を拾っていく形で参加し、作者の古賀くんの「物語を感じるような風景を描いている」と言う発言から大岩先生がグループで物語を作ってみよう!と声かけをして、グループで絵の前や後に何が起きていたかそれぞれの考えを言っていきました。
「二人は姉妹なんだ。で、家出してどうしようか困っている」「本当は3人居て喧嘩してしまったんだ」などなど様々なストーリーが生まれてきました!
そして、グループでどんな意見が出たか共有していきます。
自分が思いもよらなかった視点を各グループから聞いた時の生徒たちの驚いた顔は忘れられません。
そして最後は大岩先生が「みんなが見て発言することでさらに絵の価値をつくられたんだよ」と伝え、授業は終わりました。
さて、今回、旅ムサ出身の先輩の勤務校で旅ムサをしたわけですが、自分が2年生のときに先生になった先輩のところで旅ムサすることができたら良いですね!なんて話を先輩たちとしていたのをふと思い出しました。
その当時はただ、そんなことがおきたら面白いな、程度にしか考えていなかったのですが、実際に感じたのは(先輩ですが、)美術の面白さ、難しさなどを伝えていく協力者が多くいるということでした。今回の授業展開を練る際もメンバー7名と会議をし、生徒たちを中心に置き、意見を出しあって行きました。これは当たり前のことかもしれませんが、5年続けてきて、一緒に旅ムサを行い、企画を考えてきたことが今にもこれからにもつながっていくと言うことを実感した瞬間でした。美術を、教育を真剣に考え、向き合う時間を共有して過ごしてきたことがそれぞれの力になっていくのだと思います。
私個人のファシリテーションはとても課題の残るものとなりましたが、人の見方を感じることがどんなに面白いことなのか、知ったのは初めて大岩さんたち先輩たちに出会ったときであったということを思い出す旅となりました。
急な呼びかけにも関わらず、集まって下さった石黒さん、古賀くん、渡邉さん、風間さん、奥井さん、藤浪さん、山口さん、ありがとうございました。
そして、旅ムサを呼んで下さった大岩先生、本当にありがとうございました!!
文章:中田
写真:三澤先生、石黒
旅ムサに参加したのは学部1年の冬でしたが、たくさんの子どもたち、先生、先輩、後輩、同期に出会い、記録集に二回携わり・・・と気づけば大学院まで旅ムサ続けているという・・笑 だからこそ、今回のような状況に巡り会わせることができました。
旅ムサの一番最初のメンバーであり、私が学部1,2年と大変お世話になった旅ムサの先輩・大岩さんの勤務校で旅ムサ・・・・!!!!一人、嬉しいやら、緊張するやらでした。。。
7日メンバー
6日メンバー
概要
*実施日:2/6(木),7(金)
*実施校:埼玉県ふじみ野市立大井西中学校
*時間:6日/4,5時間目1-1,2
7日/1,2,4時間目2年生,5時間目1-3(研究授業)
*人数:1年生各クラス28人前後、2年生各クラス32人前後
*参加人数:武蔵野美術大学学生 8名
*内訳
2/6(木)
作者/古賀一樹(2013年油卒)
ファシリテーター/奥井菜央(版画3) 風間今日子(空デ4) 藤浪美世(油3) 山口奈々子(芸文2)
2/7(金)
作者/渡邉光(2013年油卒) 古賀一樹(2013年油卒) 石黒ゆかり(院油1)
ファシリテーター/中田麻衣子(院版画1) 山口奈々子(芸文2)
ファシリテーターとして大岩先生も参加して下さいました!
今回は3パターンの授業展開を行いました。
【2/6(木)】古賀くんの作品で一本勝負!
軸として・・・
作品から作者という人物に迫っていく鑑賞。
眼の前の作品で終わるのではなく、作者のこれまでの制作のプロセス、考え方を聞いた上での作者=「人」を知る。
授業前に打ち合わせです
▼導入〈3分〉
大岩さんによる今回の授業の説明※授業の全体の流れや今回の目標など
→クラスを5班に分ける
▼展開①グループごとの鑑賞〈15分〉
→各グループのファシリテーターが進行※先に作品を見渡す時間を作る
(ポイントを示すことで視点を明確にし、ファシリテーターのやり方で進めていく)
→各班ごとに作品について考えるポイントを渡す。※そのポイントが書かれた紙を渡すなど
(このポイントは作品を観ていく入口として活用)
《ポイントの内訳》
1-1の場合
①音について(どんな音がするだろうか?など)《担当 藤浪 》
②場所について(ここはどういう場所だろう?など)《担当 奥井 》
③時間について(何時なのだろうか?季節は??など)《担当 風間 》
④人物について(この二人はどんな関係?いくつ位だろう?など)《担当 山口 》
⑤視点について(これはどこから見ているのかな?誰の視点だろう?など)《担当 大岩先生 》
1-2の場合
①音について(どんな音がするだろうか?など)《担当 藤浪 》
②場所について(ここはどういう場所だろう?など)《担当 奥井 》
③時間について(何時なのだろうか?季節は??など)《担当 風間 》
④状況について(この作品の前には何があったのかな?後には何が起こるだろう?など)《担当 山口 》
⑤視点について(これはどこから見ているのかな?誰の視点だろう?など)《担当 大岩先生 》
▼展開②情報の共有〈10分〉
大岩さんによる各グループの情報共有
→班ごとにどんな意見が出たか聞いていき、代表の生徒に話してもらう
→出てきた意見を整理していく
(ポイント別に考えていたことを全体で把握していく)
▼展開③作者の話〈10分〉
古賀(作者)が作品の意図、これまでの制作を踏まえ思考のプロセスを話す
(ドローイングやスケッチを使うのも検討)
▼展開④作者の意見を踏まえ、グループで再度話し合う〈10分〉
作者の思考プロセスを自分たちの話し合った点や自分たちに引きつけて考えてみる
→なんでそのように考えるのか、なぜその主題に興味を持ったのか、自分との共通点はあるのかなどなど
▼まとめ〈2分〉
大岩さんによる授業のまとめ
→大岩さんのこの授業の想い、生徒の感想を聞くなど
・・・・という流れを組んだのですが、生徒たちが話をしていきやすいように定めたポイントが逆に生徒たちの視野を狭めてしまうことに。そのため、5時間目の1−2は急遽、大岩先生のファシリテーションでクラス全員で鑑賞を行いました。
【2/7(金)】
*2年生3時間 古賀、石黒、渡邉の3作品でグループに分かれ1本勝負!
▼導入〈10分〉
大岩さんによる今回の授業の説明※授業の全体の流れや今回の目標など
→クラスを3班に分ける
▼展開①グループごとの鑑賞〈30分〉
→各グループのファシリテーターが進行
図書室、美術準備室、美術室の3部屋にわかれて行いました。
渡邉さんの作品
→作者の話
→作者を交えて鑑賞を深める
▼まとめ〈10分〉
→各グループの代表がどんな話が行われたか、どんな作品だったかを説明する。
3作品が美術室に集合し、生徒たちに感想や作品の説明をしてもらいました。更に短い時間でしたが、自由鑑賞の時間を設けたりしました。
ここが本当に面白い瞬間でした!
「10人いれば10人違う意見を言うと思いませんか!?」とファシリテーションを始める生徒がいたり笑
*1−3研究授業 古賀の作品で一本勝負!
大岩先生がファシリテーションを行い、クラス全体での鑑賞授業でした。
「人を隠してみたらどんな風に見える?」作者の問いかけから指で隠してみる生徒たち。
途中まで学生は生徒たちの言葉を拾っていく形で参加し、作者の古賀くんの「物語を感じるような風景を描いている」と言う発言から大岩先生がグループで物語を作ってみよう!と声かけをして、グループで絵の前や後に何が起きていたかそれぞれの考えを言っていきました。
「二人は姉妹なんだ。で、家出してどうしようか困っている」「本当は3人居て喧嘩してしまったんだ」などなど様々なストーリーが生まれてきました!
そして、グループでどんな意見が出たか共有していきます。
自分が思いもよらなかった視点を各グループから聞いた時の生徒たちの驚いた顔は忘れられません。
そして最後は大岩先生が「みんなが見て発言することでさらに絵の価値をつくられたんだよ」と伝え、授業は終わりました。
さて、今回、旅ムサ出身の先輩の勤務校で旅ムサをしたわけですが、自分が2年生のときに先生になった先輩のところで旅ムサすることができたら良いですね!なんて話を先輩たちとしていたのをふと思い出しました。
その当時はただ、そんなことがおきたら面白いな、程度にしか考えていなかったのですが、実際に感じたのは(先輩ですが、)美術の面白さ、難しさなどを伝えていく協力者が多くいるということでした。今回の授業展開を練る際もメンバー7名と会議をし、生徒たちを中心に置き、意見を出しあって行きました。これは当たり前のことかもしれませんが、5年続けてきて、一緒に旅ムサを行い、企画を考えてきたことが今にもこれからにもつながっていくと言うことを実感した瞬間でした。美術を、教育を真剣に考え、向き合う時間を共有して過ごしてきたことがそれぞれの力になっていくのだと思います。
私個人のファシリテーションはとても課題の残るものとなりましたが、人の見方を感じることがどんなに面白いことなのか、知ったのは初めて大岩さんたち先輩たちに出会ったときであったということを思い出す旅となりました。
急な呼びかけにも関わらず、集まって下さった石黒さん、古賀くん、渡邉さん、風間さん、奥井さん、藤浪さん、山口さん、ありがとうございました。
そして、旅ムサを呼んで下さった大岩先生、本当にありがとうございました!!
文章:中田
写真:三澤先生、石黒
by tabimusa
| 2014-02-08 08:49
| 旅ムサ2014
|
Comments(3)
Commented
by
tabimusa at 2014-02-10 00:08
7日は見に行けなかったけど、6日にくらべ大きく授業が改善されたようですね。この旅ムサは学生と教員と、一緒になって授業をつくることができる、そこが魅力的です。次は何処の旅ムサOB の学校に行くのか楽しみです。
0
Commented
by
tabimusa at 2014-02-10 20:27
この場にいたかったと、心から思います。大岩先生がどのような印象を持ったのか、とても気になります。作品も、おもしろそう。おつかれさまでした!にゃんちゅ
Commented
by
中田
at 2014-02-12 18:03
x
なんだかんだバタバタとしてしまい、大岩先生がどんな印象を持っていたのか話すことができなかったのは心残りでした。こういった形の旅ムサはこれから増えていくだろうな、と思うと同時に三澤先生がよくおっしゃっている「学生と教員が一緒になって授業をつくる」という部分をより強固にしていくように感じました。
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